「翡翠(英語名:ジェード)」はその字を眺めているだけでも美しい緑色が浮かぶ宝石です。

同じ緑色でもキラキラと輝くエメラルドとはまた違い、まったりとした深い色合いに美しさがあります。

 

しかも翡翠は2016年に日本の国石になりました。(ということを知っている人はまだあまりいないようですが)

今回は日本人とかかわりの深い石、翡翠についてのお話です。

翡翠とはどんな宝石か?

翡翠
硬度 6,5
色 緑色、白色、ピンク色、赤色、青色、黄色
誕生石 5月
石言葉 安定、人徳、成功、長寿、幸福

 

翡翠と言えば緑色、と思いがちですが実は翡翠の色には15種類ものカラーバリエーションがあります。

また翡翠を好むのは主にアジア圏の人々であり、欧米ではあまり人気のある宝石ではありません。

ちなみに翡翠の英語名ジェードは「じゃじゃ馬」という意味です。

これは翡翠の産地が欧米から離れたアジア圏であることや、欧米にはエメラルドなど翡翠以外の緑色の宝石があること、などが影響しているようです。

 

中国では紀元前3000年頃から翡翠に様々な細工をしたものを珍重してきました。
翡翠を身につけると五徳(礼・義・仁・智・勇)が見につくと信じられ、大切にされています。

 

翡翠はやがて中国から日本に伝わりました。

日本でも豊穣や再生のシンボルとして古来より尊ばれています。
金よりも翡翠のほうが価値の高かった時代もあるほどです。

翡翠の特徴とは?

一般的に翡翠と呼ばれる石には硬玉(ジェダイト)と軟玉(ネフライト)の2種類があり、ふたつは鉱物的にまったくの別物です。

 

宝石として扱われるのは硬玉(ジェダイト)で、翡翠の主成分である「翡翠輝石」を50%以上含んでいることが条件です。

 

現在、翡翠・ジェダイトの産地はミャンマーがほぼ独占しています。

日本でもわずかに採れますが商業目的での利用は禁じられています。

 

軟玉(ネフライト)は中国で多く産出されています。
古代中国では軟玉(ネフライト)も宝石として扱われていましたが、現在ではパワーストーンとして人気があります。

 

軟玉(ネフライト)の中には硬玉(ジェダイト)よりも高額で取り引きされるものもあります。

翡翠の価値とは?

先ほどお話したように宝石と呼べる翡翠は硬玉(ジェダイト)だけですが、硬玉(ジェダイト)・軟玉(ネフライト)の区別は素人にはできません。

 

そこで必要になってくるのが鑑別書です。
鑑別所に硬玉(ジェダイト)の記述があることが購入や買取に出す際には重要です。

 

さらに翡翠は人工的な処理を加えられているにもかかわらず天然翡翠として販売されていることも多いため、「無処理」であることも評価のポイントになります。

 

そして翡翠にはA貨・B貨・C貨という独特なランクがあります。

 

A貨:「研磨」のみが行われた翡翠。「本翡翠」とも呼ぶ。
表面の無色ワックス加工は許容範囲である。

 

B貨:透明度を出すために漂白処理や樹脂含浸処理をされたもの。
天然石として安価で販売されていることが多い。

 

C貨:クオリティの低い翡翠や翡翠の粉末を加工したもの。
加工技術は高く見ただけではC貨とはわからないこともあるが、同じ商品がいくつもあるものはC貨と見てよい。

翡翠の買取相場

翡翠で高額がつく条件はA貨で透明度の高いことです。
そこに加えて色味や大きさ、カットなどから価格が決まります。

 

翡翠・硬玉(ジェダイト)のルース(裸石)1カラットの買取相場
Sクラス7,500円 Aクラス6,000円

 

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