エメラルドは宝石の中で最も古い歴史を持つと言われています。
世界三大美人の一人、クレオパトラはエメラルドを愛するあまり自分専用のエメラルド鉱山を所有していました。
また暴君として名をはせた皇帝ネロは世界で初めてメガネを使用した人物ですが、そのメガネにはエメラルドが使われていたそうです。
このように歴史上の有名人達も愛してきたエメラルドが今回のお話の主役です。
エメラルドとはどんな宝石か?
エメラルド
硬度 7,5
色 緑色
誕生石 5月
石言葉 安定、健康、満足、喜び、新しいスタート
エメラルドの語源はサンスクリット語の「スマラカタ緑色の石」です。
和名では「緑玉・翠玉」と呼ばれています。
ベリル(緑柱石)の1種であり世界4大宝石のひとつとして古来愛されています。
古代ローマでは「神の石」としてあがめられ偶像の目にエメラルドをはめ込んでいましたし、目がつかれるとエメラルドを眺めて疲れをいやしていました。
また実際に眼病の治療にエメラルドを使っていたようです。
現代でも「目が疲れた時には緑色のものを眺めるとよい」と言われますが、エメラルドに由来しているのかもしれませんね。
エメラルドの特徴とは?
エメラルドの特徴は「石れい」と呼ばれる内包物を含んだ傷にあります。
これは通常の宝石の価値を左右する傷とは異なるもので、エメラルドの場合はこの石れいがあることがいわば天然石の証でもあります。
ただし石れいがあるがゆえに硬度は高いものの強度は低い、つまりは割れやすい性質です。
ほんの少しぶつけただけでも欠けたり割れたりしてしまうのがエメラルドです。
そのため保管には柔らかい布で包むなど、細心の注意が必要となります。
またほとんどのエメラルドは強度と色を改善するためにオイル加工や樹脂含浸(じゅしがんしん)がされています。
エメラルドの強化は世界的にも認められている加工であり、強化されたエメラルドが偽物や天然石ではないということではありません。
エメラルドの価値とは?
価値の高いエメラルドとはノンオイルで内部までキレイな状態のもので、鮮やかな緑色のものです。
しかしこれらの条件を満たすエメラルドは極めて少なく、驚くほどの高額で取り引きされています。
現在エメラルドの採掘において質・量ともに最高峰にあるのがコロンビアです。
原石が六方柱形をしていてエメラルドカットと呼ばれるスクエアカットされたエメラルドが放つ輝きは世界一です。
コロンビアに次ぐ産地はアフリカ大陸にあるザンビア共和国で採掘されるエメラルドです。
原石に丸みを帯びたものが多くほとんどはオーバルカットにされます。
またコロンビア産に比べて内包物が少ないので透明度は高いものの、輝きという点ではやや劣るとされています。
エメラルドの買取相場
ノンオイルやコロンビア産のエメラルドは非常に高値がつきます。
それ以外のエメラルドも他の宝石に比べると高価買取の印象です。
ルース(裸石)1カラット:Sクラス125,000円Aクラス100,000円
Bクラス50,000円
*ノンオイルの場合は上記金額×200%