想像するのも怖いことですが
もしも自宅が火事になってしまったらダイヤモンドは無事なのでしょうか?
もちろん命がいちばん大切なのは百も承知
けれどダイヤモンドもとっても大切です・・・よね?
勝手な思い込みですがダイヤモンドなどの宝石や貴金属類は
火に強いイメージがあるのですが本当のところはどうなのでしょう?
今回はダイヤモンドが火事にあったらどうなるのかをみていきましょう。
ダイヤモンドは火事になったら消えてしまう!?
実はダイヤモンドは燃えます。
そして燃え続けると完全に消えてなくなってしまいます。
「世界一の硬さを誇るダイヤモンドですから熱にも強いだろう」
なんてイメージを持っていましたが燃えてしまうのですね。
火事になるとダイヤモンドが消えてしまう理由
そもそもダイヤモンドは鉱物的にいうと「炭素の結晶体」です。
炭素同士が非常に密接に結合しているからこそダイヤモンドは世界でいちばん硬いのです。
しかし密接に結合しているということは熱伝導率が非常に高いということでもあります。
つまり硬さの要因である炭素の密接な結合が燃える原因になっているということです。
火がついたダイヤモンドはしばらくの間燃え続けますが
最後には気化してこの世の中から消えてしまいます。
ダイヤモンドが消えてしまう温度
ダイヤモンドは燃えるとはいえ
日常生活の中でダイヤモンドを燃やすほどの温度に接する機会はまずありません。
ダイヤモンドが燃えるほどの温度といえばやはり火事です。
火事の発生直後の温度は500度、1時間で945度、2時間以降は確実に1000度を超えます。
一方ダイヤモンドはまず600度ほどで燃え始めて黒鉛化し、800度になると黒鉛が炭化しダイヤモンド自体が発火します。
そしてついには二酸化炭素へと気化して消えてしまうのです。
ということは火事が起こってからダイヤモンドが消えてしまうまでは1時間ほどしかないということになります。
と聞いてもすぐには信じられないかもしれませんね。
それでは動画で公開されている「ダイヤモンドを燃やす実験」を実際に見ていただきましょう。
いかがです?
本当に意外とあっけなくダイヤモンドは燃えてしまうということがおわかりいただけたでしょうか。
火事になっても消えない熱に強い宝石
ダイヤモンドは燃える、とここまで繰り返しいってきました。
ですが実はダイヤモンドは宝石類の中では耐熱性が強いほうです。
ダイヤモンドのほかに耐熱性が強い宝石ということで知られているのはルビーとサファイアです。
また宝石とともにジュエリーの地金に使われることの多い貴金属類の融点(溶ける温度)は
金が1064度、シルバーが962度、プラチナが1768度とされています。
ただし熱によって品質が落ちる宝石類と違い貴金属類は
溶けたり変形したりしても価値は変わらないとされています。(重量により買取・換金されるため)
宝石は耐熱金庫に入れて置けば安心?
およそすべての宝石は熱により変色・変質・ひび割れなどが生じてしまいます。
これらの事態を防ぐために宝石の保管には耐熱性の高い金庫を利用している人も多いようです。
ただし宝石ごとに耐熱性が異なるのでそれぞれの宝石の耐熱性にあった
耐火性能を持つ金庫を選ぶことが大切であると日本セーフ・ファニチュア協同組合連合会では呼びかけています。
日本セーフ・ファニチュア協同組合連合会では宝石ごとに耐熱温度を定めており
ダイヤモンド・ルビー・サファイア・アレキサンドライト・ヒスイなどは180度
キャッツアイ・エメラルド・オパール・琥珀・真珠などは65度としています。
また宝石をケースごと収納して火事にあった場合
宝石自体は無事でもケースが溶けて宝石にくっつくなどの被害も報告されているので注意しましょう。
焼けてしまったダイヤモンドや宝石は売れるのか?
火事で焼け残ったダイヤモンドや宝石は果たして売れるのでしょうか?
まずはダイヤモンドや宝石が火事によってどれほどダメージを受けているのかがポイントになります。
というのも先ほどお伝えしたように貴金属類(金・シルバー・プラチナ)などは溶けてグニャグニャに変形していようが買取価格に影響はほぼ出ません。
もともと貴金属類は買い取られた後に溶かして再加工・販売されるものが多いからです。
しかし宝石は見た目が命、見た目がなによりも価格に影響する商品です。
火事によるダメージが大きければ大きいほど商品価値は限りなく下がります。(もしくは0になります)
ダイヤモンドですと変質してしまった部分だけを再カット・研磨をして利用することも可能ではあります。
しかしそうした場合は業者にコストがかかることになるため火事にあったダイヤモンドを買い取るか否かは業者ごとに判断が大きく分かれます。
もちろん買取価格も業者ごとにかなりの差が出ます。
もし火事にあったダイヤモンドや宝石を売りたい時はできるだけ
複数の業者に見積もりを出してもらったうえで依頼する業者を決めることをおすすめします。
まとめ
いかがでしたか?
もしも火事にあったらダイヤモンドはどうなるのか?
そして焼け残ったダイヤモンドは売れるのか?についてみてきました。
思っていた以上にあっけなく燃えてしまうのですね、ダイヤモンドって。
そしてやはりダイヤモンドでさえ燃えてしまう火事は怖いですね。
大切なダイヤモンドを火事でなくしてしまわないように気をつけましょう。