赤い宝石と聞いて思い浮かぶのは圧倒的にルビーではないでしょうか?

けれど宝石の中には長い年月ルビーだと思われていたスピネルという宝石があります。

 

また青い宝石として有名なサファイアですがここでもスピネルはサファイアと間違われていた歴史があります。

ルビーやサファイアだと思われていた宝石が実はスピネルだった、という事例が世界中で確認されています。

正体不明ともいえる不思議な宝石スピネル。

それではスピネルについて見ていきましょう。

スピネルとはどんな宝石か?

スピネル
硬度 8,0
赤、青、ピンクを中心にほぼ全色
誕生石 色により異なる
石言葉  色により異なる

スピネルの語源はラテン語の「スピート・とげ」かギリシャ語の「スピンタリス・火花」とされています。

和名では「尖晶石」です。

冒頭でもお伝えしたようにスピネルは長い間ルビーやサファイアと混同されてきました。

 

そのため「詐欺師」や「変装の達人」という宝石にしては珍しい呼び方をされていたこともあります。

他の宝石と間違われていたためにスピネル自体が歴史に登場することはあまりありません。

 

ただし黒魔術師が悪魔を呼ぶ時や火から身を守る時に使われていたという説や錬金術師が使っていたという説があります。

言い伝えられている説を見るだけでもスピネルの不思議さが際立ちますね。

間違われていたスピネル

そもそもスピネルが採れる鉱床はルビーやサファイアの採れるコランダムの近くであったこと、現在のような鑑定技術がなかったこと、などが間違われた原因です。

 

世界的に有名なところではイギリス王家が所蔵している352カラットの「ティモール・ルビー」と170カラットの「黒太子のルビー」は両方ともスピネルであることが判明しています。

 

しかし間違われていたおかげで貴重なスピネルが世界各地の王家の宝石コレクションとして現存していることは喜ばしいことです。

スピネルとルビー・サファイアの見分け方

スピネルは等軸晶系です。

 

どの方向から見ても色は一色に見えます。
また偏光器を当てた場合、光は通過しません。(単屈折)

 

一方、ルビーやサファイアは三方晶系です。

多色性があるので二面鏡で見ると2色の色が見えます。
偏光器でも光が屈折して見えます。(複屈折)

スピネルの価値とは?

宝石の世界では価格はルビー、希少性はスピネルという認識があります。

ルビーよりも希少性の高いスピネルですが価格はルビーに比べるととてもお手頃です。

 

希少性が高いほど価格がつく宝石業界にあってスピネルの手頃さは業者泣かせと言えるかもしれません。

 

スピネルの中ではやはりレッドスピネルが人気です。
ルビーと見間違うほどの鮮やかな赤色は女性をひきつけるのですね。

またスピネルにはキャッアイ効果やスター効果、変色効果を持つものも多く、カラーバリエーション同様に様々な表情が楽しめる宝石です。

スピネルの手入れや保管方法

スピネルは通常のお手入れで十分輝きを維持できます。

身に着けたら柔らかい布などで拭き、汚れがひどい場合はぬるま湯に中性洗剤を混ぜたもので洗います。

硬度が8,0と比較的高いので硬度の低い宝石とぶつからないように個別のジュエリーボックスなどで保管します。

スピネルの買取相場

スピネル自体はそれほど高価な宝石ではありません。
一緒にあしらわれている他の宝石や土台(地金)の価格により金額には幅が出ます。

 

スピネルの中では赤色が最も高価で取り引きをされています。

スピネル6,572カラットの評価が11,000円という買取実績もあります。
*参考サイト
http://www.feelsogood.jp/2011/09/6572ct-055ct-03-c56f.html

また流通量の多いブラック・スピネルの場合、ほとんど値がつかないと考えていいでしょう。
*参考サイト
https://kinkaimasu.jp/result/?category_1_searchjewelry2=129&submit=%E6%A4%9C%E7%B4%A2

「宝石買取の世界・スピネル」のまとめ

いかがでしたか?

耐久性に優れ輝きはルビーと間違われるほどなのにお手頃なスピネル、とても魅力的です。

スピネルはほぼ全てのカラーバリエーションがありますのでお気に入りの一粒を見つけてみませんか?

 

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