多くの人がアクアマリンと聞いて思い浮かべるのは海のように透き通ったキラキラとした青色ではないでしょうか?
アクアマリンは名前の通り透き通った海水の色を持つ宝石の代表格というイメージがあります。
アクアマリンという宝石を語る上でこの「透明度」というのは外せないポイントです。
では逆に透明ではないアクアマリンというものは存在するのでしょう。
またアクアマリンの透明度は価値や価格にも大きく影響するのでしょうか?
この記事では、アクアマリンの透明度について詳しくご紹介します。
アクアマリンは透明度が高いほど希少である
アクアマリンの語源はラテン語の「水」と「海水」です。
美しく透き通った輝きが夜の舞踏会などで映えたことから、ヨーロッパでは「夜の宝石」とも呼ばれ愛されています。
透明度はそのまま輝きにもつながることから、宝飾品としてはより透明度の高いものが価値のある宝石として好まれる傾向にあります。
透明度が低いアクアマリンってある?
アクアマリンは鉱物的にはエメラルドなどと同じベリルです。
しかし、アクアマリンは透明度が高く価値が高いものだけではありません。
中には半透明のアクアマリンやミルキーがかった不透明なアクアマリンもあるのです。
宝飾品と違いより天然であることが求められるパワーストーン。
この世界では半透明や不透明のアクアマリンを用いることも多く、水難除けや富と幸福のお守りとして人気があります。
アクアマリンの透明度の決まり方
アクアマリンの透明度は内部に含まれる内包物(インクルージョン)の量により決まります。
そもそもアクアマリンは高価な宝石か?
結論から言うとアクアマリンは他の宝石に比べるとリーズナブルな宝石と言えます。
同じ鉱物であるエメラルドが最初から内部に「石れい」と呼ばれる内部のキズを持っているのに対して、
アクアマリンはほとんどが無傷でしかも大粒のものが多く産出されます。
また市場に出回っているアクアマリンのほとんどが加熱処理をされています。
これはやはり美しい青色のアクアマリンに人気が集中することによるものです。
青色以外の原石や青みが薄い原石に400~450度の熱を加えると美しい青色のアクアマリンになり、二度と変色しないとされています。
ところでほかの宝石の中にもアクアマリンのような加熱処理やトリートメント処理をされているものが多くあります。
これらの処理は宝石の美しさや耐久性を高めるためのものであり、宝石自体のレベルとは関係がありません。
一般的なアクアマリンの買取価値など
アクアマリンはカラット数が大きいほど価格がつきます。 アクアマリン単体では高価な値がつくことは難しいでしょう。
宝飾品の場合は一緒にあしらわれている宝石や地金の価値なども価格に反映されます。
またアクアマリンのウリである透明度によっても価格に差がつきます。
平均的なアクアマリンのルース(裸石)1カラットの買取価格は2,500~5,000円ほどです。
アクアマリン最大の魅力とは?
アクアマリンの評価は次の3点で決まります。
1、 透明度が高く無傷である
2、 大粒の石でボリューム・厚みがある
3、 濃い青色で輝きが強い
特に色味が濃くてアクアマリンの最高品質とされているのがかつてブラジルで産出されていた「サンタマリア」と呼ばれるアクアマリンです。
現在ではブラジルに変わりアフリカで高品質のものが多く産出されるようになり「サンタマリア・アフリカーナ」と呼ばれて人気があります。
アクアマリンの透明度を保つために気をつけたいこと
アクアマリンの硬度は7,5~8と比較的高いので日常生活の中では傷がつきにくい宝石とされています。
しかし脂質にはとても敏感な宝石です。
アクアマリンは脂質を吸収しやすいので使いっぱなしにしておくとアクアマリンの命とも言える透明度や輝きに悪影響です。
地肌に直接触れる宝石ですから着用後にはかならず柔らかい布で皮脂や化粧品を拭き取るようにしましょう。
きちんとしたお手入れを欠かさずにすることがアクアマリンのキラキラとした透明な美しさを保つ秘訣です。
まとめ
いかがでしたか?
やはりアクアマリンは透明度が高いほど希少性・人気共に高いということがおわかりいただけましたでしょうか?
古代の人たちがアクアマリンを海の水から着想して名づけたように、やはりこの宝石の命は透明な輝きにあるのですね。
結論としてアクアマリンの透明度は宝石自体の価値を高めるのに大いに貢献しています。
アクアマリンをお持ちの方は、くれぐれも皮脂などの脂質によるくすみ・曇りにはご注意くださいね