世界一の硬度を誇る宝石として名高いダイヤモンド。
このダイヤの正式名称が「ダイヤモンド」と「ダイアモンド」
どちらが正しいのかと疑問に感じていませんか?
当記事では、diamondの正式な発音・表記について知りたい方に向けて
『ダイヤモンド』と『ダイアモンド』は、どちらが正しいのかについてご紹介します。
1.ダイヤモンドとダイアモンドどっちが正しい?
元々ダイヤ・ダイヤモンドという言葉は戦前から使われており
ダイア・ダイアモンドは戦後から用いられるようになったと言われています。
新聞やTV・報道などに関しては『ダイヤ・ダイヤモンド』で統一されているので
慣用的な意味でいえば、ダイヤモンドのほうが多いと言えるでしょう。
じゃあ、ダイヤモンドが正しい発音・表記なのね!
いえ、そういうわけでもないんです。
そもそもダイヤモンドは『diamond』という原語表記を
日本の発音に合わせて表記しているものなので
どちらかが正しい・誤っているというわけではありません。
2.diamondの発音としてはどちらも正しい
文部科学省が定義している『外来語の表記』では
”イ列とエ列の音の次にアの音が来るときは原則『ア』と表記する”
と記載されています。
イ列とエ列とは、即ちアイウエオの2つ目と4つ目の音のことです。
例:グラビ”ア”・ピ”ア”ノ・フェ”ア”プレー
グラビアの”ビ”は『バビブベボ』の2つ目、ピアノのピは『パピプペポ』の2つめ、フェアプレーのェはアイウエオの4つ目の音に当たりますよね。
ただし慣用として”ヤ”と書く場合は、それによるとも書かれています。
例:ダイ”ヤ”モンド・ダイ”ヤ”ル・ベニ”ヤ”板
文部科学省:外来語の表記
要するに外来語を表記する際には
言葉によって”ア”と”ヤ”を使い分けるということです。
そこに正しい・誤りの概念はなく、使う人・読む人の解釈次第になります。
3.ダイヤモンドの起源と歴史
ダイヤモンドの起源は、約45億年前にまで遡ります。
そもそも天然のダイヤモンドは、地底深くにある炭素に対して、極端な高温と高圧が加わることで誕生する代物です。
紀元前7~8世紀前に火山が噴火することで、地底に眠っていたダイヤが地上に吹き出し、人々の目に触れるようになったのだとか。
ただ、当時は現在のような希少価値が見出されておらず、「硬い石」程度にしか思われてなかったそうです。
ダイヤモンドの名前の由来
ダイヤモンドという名称の由来は諸説あります。その中でも、ギリシア語で「無敵」を意味する【アダマス】という言葉からきている説が有力です。
ローマ軍の指揮官だったプリニウスが記した「プリニウスの博物誌」内でも、ダイヤモンドのことを【adamas/アダマス】と
表記されています。
否定の意味を持つ「a」と征服する意味を持つ「damazein」を組み合わせた「adamazein/なにものにも征服されない」という言葉が由来だという説も。
つまり「a」が英語でいうNOの意味を持っていて、「征服する」の否定形が「adamazein」ということですね。
そして「adamazein」がラテン語で「adamant」となり、そこから否定形となる「a」を抜いて「diamond」になったというのが通説です。
どちらにせよ、語源の言葉が持つ意味合いは同じです
4.環境に応じてダイヤとダイアを使い分けよう
ダイヤとダイアなどの外来語表記については
ビジネスの場やプライベートの場など、環境に応じて使い分けるのが無難です。
会社のルールによっては表記を統一しているケースもありますし
正解がどちらかにこだわる必要もありません。
diamondに限らず
アとヤどちらにでも取れる外来語を表記する場合は
より一般的なほうを書くといいでしょう。
5.ダイヤモンド(diamond)の日本語・和名は?
ダイヤモンド(diamond)は外来語であり、日本語・和名ではありません。
ダイヤモンドの和名は『金剛石』です。
まとめ
ダイヤモンドとダイアモンドの正しい表記について
結論としては、どちらでも間違いではありません。