皆さんのダイヤモンド、以前に比べてぼんやりとくすんでしまっていませんか?
「ダイヤモンドは永遠の輝き」というCMの影響もあり、ダイヤモンドはずっと輝きが変わらないという
イメージを持たれがちですが、実は他の宝石と同じで正しいお手入れや保管をしなければ輝きが失われてしまいます。
今回は大切なダイヤモンドを曇らせないために知っておいて欲しいことをお伝えします。
ダイヤモンドは汚れやすい
ダイヤモンドは皆さんもご存知の通り世界でいちばん硬い宝石です。
これは本当のことなのですが硬いから傷つかないという間違ったイメージを持たれがちです。
さらには硬いイコール丈夫な宝石でつまりは汚れにくいというイメージまであるようです。
しかしダイヤモンドにも傷はつきますし、じつは非常に汚れやすい宝石なのです。
なぜダイヤモンドは汚れやすいのか?
ダイヤモンドには「親油性」という性質があります。
親油性とは油(脂)になじみやすい性質ということで油(脂)を呼ぶ性質ともいえます。
ダイヤモンドの表面についた油(脂)にはホコリなどの汚れもつきやすくなり
結果としてダイヤモンドの輝きは損なわれてしまうことになります。
ダイヤモンドジュエリーをつける時に指で触ると指の皮脂がつきます。
ダイヤモンドリングをはめる手指にハンドクリームが塗られていれば成分中の油がつきます。
炊事中や食事中に食品の油(脂)がつきます。
とにかく日常生活のあらゆるシーンで油(脂)がつくので気をつけましょう。
ダイヤモンドが曇る理由
ダイヤモンドが曇る理由はダイヤモンドに「親油性」があるためです。
そのため汚れやすく、その汚れが原因となって曇ってしまいます。
ということは油(脂)をダイヤモンドから遠ざければいいのですがそんなことが本当にできるのでしょうか?
ダイヤモンドを曇らせない予防方法
肌身につけて楽しむダイヤモンドジュエリー、肌身の皮脂をつけないようにするのは至難の業ですよね。
ただ油(脂)ついたからといってすぐに曇るというわけではないのでご安心を。
まずはダイヤモンドに油(脂)が堆積、さらにそこに汚れがついた結果曇ります。
ということは曇らせないためには油(脂)と汚れをためなければいいだけです。
汚れでダイヤモンドを曇らせないためには日々のお手入れあるのみ。
ダイヤモンドジュエリーを身につけた時は必ず柔らかい布などで軽く拭いてから保管するようにしましょう。
油(脂)も汚れも落とさないままで保管していると間違いなくダイヤモンドから輝きが失せていきます。
ダイヤモンドが曇ってしまった時のお手入れ方法
どんなに注意していても気がついたら汚れていた、ということはよくあることです。
ダイヤモンドジュエリーを身につけたら必ず柔らかい布などで拭き取るようにしていたのになんとなく汚れているように見える・・・
そんな時はダイヤモンドを洗ってしまいましょう。
宝石のプロの中には週に1~2回ほどダイヤモンドを洗浄したほうがいいという意見もあります。
そのほうがダイヤモンドの輝きを美しく保つことができるそうですよ。
洗う頻度は使用頻度や汚れ方にもよりますので皆さんご自身で判断してくださいね。
ダイヤモンドの洗い方
まず容器の中に食器用の洗剤などを数滴入れた水を用意します。
この時に容器を用意せずに洗面台などで洗うことは避けましょう。
万が一にも洗浄中に石が外れダイヤモンドを排水口に流してしまわないためです。
容器の中のダイヤモンドを柔らかい毛のブラシなどを使って優しくこすります。
汚れは表面だけではなく裏側にもたまっているので多方向からこするようにしましょう。
ただしゴシゴシこすることは絶対にやめましょう。
目には見えない細かな傷がつく可能性があります。
洗い終わったら容器の中にきれいな水をためてよくすすぎます。
洗剤成分が残らないように念入りにすすいでください。
また洗う時同様の理由により直接蛇口の水をかけたりしないでください。
きれいにすすいだら糸くずなどが出ない布で水分を取り自然乾燥させて終了です。
ダイヤモンドの輝きを保つために日々の拭き取りと洗浄をお忘れなく。
ダイヤモンドの正しい保管方法
ダイヤモンドに限らず宝石を保管する時には次のことを守りましょう。
1、直射日光の当たらない通気性のいい場所にジュエリーボックスを置くこと
2、乾燥剤・防虫剤は絶対に入れないこと
3、宝石同士がぶつからないようにすること
ダイヤモンド同士を一緒にしまうとお互い傷つけあってしまいますし
ほかの宝石がダイヤモンドによって傷つけられてもしまうので
個別に収納できるジュエリーボックスか仕切り板を使用するようにしましょう。
ダイヤモンドが曇ったら偽物というわけではない
ダイヤモンドには実はもう一つ「曇り」にまつわる事柄があります。
「汚れで曇る」のではなくて「息を吹きかけた時に曇るか?」ということです。
ダイヤモンドの本物と偽物を区別する時に
もっとも手軽にできる方法としてよく紹介されているのでご存知の方もいるかもしれませんね。
ダイヤモンドには親油性のほかに「疎水性」という性質があります。
文字通り水をはじくのです。そのため何回息を吹きかけてもすぐに元通りの姿になります。
逆に息を吹きかけた時にいつまでも曇っているダイヤモンドは偽物(の可能性が非常に高い)といわれています。
まとめ
いかがでしたか?
ダイヤモンドが汚れやすい宝石だったなんて意外ですよね。
ダイヤモンドはあの透き通った輝きがあってこそダイヤモンド。
曇って輝かないダイヤモンドは宝の持ち腐れです。
ダイヤモンドがいつまでも美しく輝いていられるように正しいお手入れをしましょう。