「買ったばかりなのにピアスの石が取れた」とか「ぶつけた覚えもないのに指輪から石が外れちゃった」という経験、皆さんはありませんか?
大切なアクセサリーほどショックは大きいですよね。
しかも明日のお出かけにつけていく予定だったりしたらショックも2倍です。
そこで今回は持っているともしもの時に役立つアクセサリー用の接着剤についてお伝えします。
宝石・天然石・貴金属の修理に役立つ接着剤
接着剤のお話を始める前にまずは「ジュエリーが壊れた時に接着剤を使って直せるのか?」ということについて。
一般的にいうと高価なジュエリーの宝石はそもそも接着剤で留まっているのではありません。
宝石は土台(地金)にある「爪」で留めたり宝石を土台で取り囲むように埋め込んだりして留めてあります。
また透明度が高い宝石に接着剤を使うことは宝石の輝きを失わせる原因になるためにNGです。
真珠や珊瑚などの不透明な宝石であれば基本的には接着剤による修理は可能です。
*ただし宝石の性質上使えないものもあるので必ず確認してから作業してください
パワーストーン、模造石(コットンパールやスワロフスキークリスタルなど)、貴金属のアクセサリーの場合は接着剤で修理ができます。
それでは本題の宝石・天然石・貴金属類の修理に使える接着剤について。
まず絶対に使ってはいけないのが瞬間接着剤や手工芸用ボンドなどです。
よくお世話になっているこれらの接着剤では石と金属はうまくつきません。
また乾いてからの見た目も美しい仕上がりとはなりづらいです。
宝石・天然石・貴金属類の修理には
必ず宝石専用接着剤か金属・ガラス用接着剤を使いましょう。
宝石・天然石・貴金属類に使える接着剤の選び方
接着剤には1剤タイプと2剤タイプがあります。
アクセサリー教室などでは手軽に使える1剤タイプが人気です。
速乾性のあるものからゆっくりと乾くもの、水性のもの、デコ専用のものなど、
とにかく1剤は種類が豊富なので用途や自分の技術に合わせた接着剤が選べるところが魅力です。
一方、金属同士をしっかりと接着させたい場合や接着面が広い場合などはエポキシ樹脂系で2剤タイプの接着剤が適しています。
プロが選ぶのもほとんどがエポキシ樹脂系の接着剤です。
エポキシ樹脂系の接着剤はA剤(主剤)とB剤(硬化剤)を混ぜて使う2剤タイプとなっていて
混ぜ合わせる手間がかかりますが接着力が強く様々な対象物に使えるという利点があります。
宝石・天然石・貴金属の修理に使える接着剤5選
それではアクセサリー作りや修理に人気のある接着剤をご紹介します。
ただし高額なジュエリー・貴金属への自己判断による使用はやめましょう。
今回紹介する接着剤は一般的なアクセサリー素材向きのものです。
作業前には必ず石と土台(地金)の両方の接着部分をアルコールで清浄して水分・皮脂や油汚れ・ごみを取り除いておきます。
さらに接着剤の使用書をよく読んで適量を塗るようにしましょう。
たくさん接着剤を塗っても接着力に変わりはありません。むしろはみ出したりして仕上がりが汚くなってしまいます。
接着剤①コニシボンド ウルトラ多用途SUクリヤー
1剤タイプ。およそ4分で固まり24時間で完全に硬化します。
硬化後に透明になることからアクセサリー作り向きですがあらゆるクラフト素材に対応しているためとても人気があります。
ただし経年劣化により少し黄ばむことがあるので塗り方や塗る場所には注意が必要です。
*参考価格 540円
接着剤②セメダイン ハイスーパークリア3
2剤タイプ。
手芸に適した接着剤で時間が経っても透明度が続きます。
アクセサリーのほかホビーや釣り具製作の現場でも人気です。混合後3分で硬化が始まります。ヘラ・ねり板・点付け塗付用ピンがセットされているので便利です。
*参考価格 864円
接着剤③セメダイン ハイスーパー5
2剤タイプ。
5分で硬化が始まり乾いた後は半透明になります。
接着力が強いので金属同士をつけた後の耐久性も心配ありません。
A剤(主剤)はブルーに着色されていて十分に混ざると色が消えるので混ぜ合わせる時にとても便利です。経年劣化による黄ばみの心配はありません。
*参考価格 249円
接着剤④セメダイン ハイスーパー30
2剤タイプ。硬化し始めるまでに30分と時間があるので作業時間にゆとりが持てます。
このため七宝焼きなどの生徒やアクセサリー作りのセミプロも愛用中。A剤(主剤)がピンク色に着色されていて十分に混ざると色が消えます。
*参考価格 236円
接着剤⑤セメダイン エクセルエポ
2剤タイプ。混合開始から10分で硬化が始まり24時間で完全に硬化します。
透明度がもっとも高く美しい仕上がりとなるためアクセサリー作りに適しています。(すこしくらいならはみ出しても・・・)
経年劣化による黄ばみの心配はありません。
*参考価格 1,010円
自分で直せない場合は専門業者へ
自分で直せる(または直そうとチャレンジできる)アクセサリーはともかく、やはり高額なジュエリーの修理は専門業者へお任せするのがいちばんです。
修理に出したい宝石・地金の種類や壊れ方にもよりますが石留めの修理の相場は3,000円前後、傷や汚れ落としなどのコーティングは2,000円前後が相場となっています。
ジュエリーを購入したお店の保証期間内であれば無償で修理を行ってくれることもあります。
ジュエリーを修理に出す時には鑑定書・鑑別書・保証書などの用意も忘れずにしておきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
天然石・宝石・貴金属の修理に役立つ接着剤をみてきました。
備えあれば憂いなし、といもいいますから、お気に入りのアクセサリーが急に壊れてしまった時のために接着剤を用意しておいてもいいかもしれませんよ。
とはいえ接着剤のメーカーも高価な宝石や貴金属への使用はすすめていませんのでジュエリーの修理は専門業者へ依頼してくださいね。