珊瑚という字は読めなくてもコーラルという言葉は知っているという人は案外多いのではないでしょうか?
女性にとってコーラルという言葉はメイク用品やファッションなどで身近なものです。
肌なじみのいい色であり優しい色合いでもあるコーラルは特に日本人の肌色とは相性が良く、昔から小物などに利用されてきました。
今回は日本人とは深いおつきあいのある珊瑚のお話です。
珊瑚とはどんな宝石か?
珊瑚
硬度 3,5
色 赤色、桃色、白色、黒色
誕生石 3月
石言葉 聡明、長寿、幸福
真珠と並んで海の2大宝石とされる珊瑚です。
特に珊瑚は養殖ができないことから希少性が高く、天然の宝石として愛されてきました。
珊瑚の産地は日本と地中海沿岸が中心です。
ところで珊瑚は宝石と言いながらも生物であるとご存知でしょうか?
サンゴ虫の骨格が海中で長い年月をかけて樹枝状になったものを珊瑚と呼びます。
このため中国では長寿のシンボルとして珊瑚が人気です。
また日本でも古くから簪(かんざし)や帯留め、根付に珊瑚をあしらったものも多く、珊瑚が大切にされてきたことがわかります。
珊瑚の特徴とは?
珊瑚は産地と色の組み合わせにより呼び名があります。
1、日本産血赤珊瑚
日本産の赤珊瑚の中でも色が濃い一級品だけが血赤珊瑚と呼ばれます。
中でも高知県産の血赤珊瑚は「オックスブラッド」と呼ばれる世界で一番希少価値が高い最高級品です。
日本産赤珊瑚には「フ」という人間で言えば骨のような白い筋が入っています。
2、地中海産赤珊瑚
日本産に比べると色味が単一で明るめです。「フ」は入っていません。
3、桃珊瑚
桃色の珊瑚。色合いは赤みが強いものから白っぽいピンク色まで幅広くあります。
薄いピンク色の珊瑚は日本では「本ボケ」、欧米では「エンジェルスキン」と呼ばれ、特に欧米で人気があります。
「エンジェルスキン」は幻の珊瑚と呼ばれるほど希少価値が高いものです。
4、白珊瑚
白珊瑚と呼ばれるものの実際はごく薄い桃色やセピア色の珊瑚がほとんどです。
もしも象牙色や純白の珊瑚が市場に出たら想像外の高額な値がつくとされています。
珊瑚の取り扱いは優しくしましょう
珊瑚の主成分は「炭酸カルシウム」であり、酸に溶けやすい性質です。
このため人間の汗や果汁などに触れると溶けて変形します。
珊瑚のジュエリーをつけたままでの調理や入浴、水のレジャーなどは絶対にしないようにしましょう。
また珊瑚は人間の歯と同じくらいの硬度しかなく、空気に触れるのも苦手です。
着用後は柔らかい布で優しく汚れを落とし密封できる容器などに保管して、傷がついたり劣化したりしないようにします。
珊瑚の価値とは?
珊瑚の価値を決めるのは色と形です。
色は黒みがかった赤色であるほど、形は真円に近いほど価値が上がります。
色は「色味・色ムラ・ヒ(ヒビ)・フ・白濁・傷」などを鑑定士が見てグレードを判断します。
形はボールに近い真円で丸玉に一番高値がつきます。
丸玉に次いで高いのがカボションカットと呼ばれる楕円形です。
また模造品が多いとされる珊瑚ですが、日本産の天然珊瑚には全日本漁業協同組合の鑑別書がついており買取に出す際には天然珊瑚の証になります。
珊瑚の買取相場
珊瑚の買取の場合、ルース(裸石)でのカラットではなく珊瑚玉の直径で買取価格が決まります。
赤珊瑚Sクラスの買取相場です。
7-8mm・15,000円 10mm・25,000円 12mm・75,000円
15mm・250,000円 18mm・500,000円 20mm・750,000円