子供の頃に誰もが憧れたであろうシチュエーションのひとつに宝探しがあると思います。
なにやら古びた木箱を開けると中には光り輝く宝石がぎっしりと詰まっている、というアレです。
もっともこれはアニメや映画の世界のお話で現実にはそんなことはほぼありません。
しかし今、一部の人々を熱狂させている現実版宝探しともいえる「宝石キャッチャー」というゲームが登場しているのをご存知でしょうか?
本物の宝石が1回100円で手に入るというまさに宝探しというか宝釣りゲーム。今回は巷で話題の「宝石キャッチャー」について見ていきましょう。
宝石キャッチャーとは?
宝石キャッチャーとはクレーンゲームの景品として本物の宝石が取れるというゲーム機のことです。
埼玉県にある「エブリデイ行田店」というゲームセンターが生みの親です。
ちなみにこちらの店舗はクレーンゲームの設置台数が世界でいちばん多いということで2012年にギネス認定を受けています。
ギネス認定時で240台、現在では300台以上のクレーンゲームが設置されていて、クレーンゲームの景品には化石や隕石から宝石まであります。
宝石キャッチャーはテレビ番組で次々に取り上がられたこともあり大人気で現在では類似の宝石キャッチャーが全国各地に広がるほどです。
宝石キャッチャーに入っているルビーやトパーズ、ダイヤモンドなどは本物か?
宝石キャッチャーの中に入っている宝石はすべて本物の宝石(天然石)です。
ここでいう本物の宝石とはガラスや人工的に作られた宝石類似品などではない、という意味です。
そもそもこの宝石キャッチャーが作られたのは長年リサイクルショップに勤務していた同店のマネージャー氏の発案であり
リサイクルショップに持ち込まれたもののリユースに適しない宝石をなにかに利用できないか?というところから始まったそうです。
そうしておよそ7年間で1万点もの宝石を集め宝石キャッチャーを作ったといいます。
宝石キャッチャーの宝石に価値はありません
宝石キャッチャーで取れる宝石の中には確かに2万円前後の価格がつくカラット数の大きな宝石も入っています。
しかしほとんどは1カラット以下の価格をつけるのは難しい宝石です。
(だからこそ何度も通って高価な宝石を取りたくなるのですけれど・・・。)
金銭的な価値がない理由として、宝石キャッチャーに入っている宝石はリユースに適さない宝石だからということが挙げられます。
リユースに適さないというのは
◎カラット数が小さい
◎希少性がない
◎市場価値がない
◎加工できない
などの理由から再加工が困難な宝石のことをいいます。
ゲーセンの宝石が買い取ってもらえない理由
ゲーセンの宝石の話の前に一般的なジュエリーの買取についてお話します。
宝石がついたジュエリーが買取店に持ち込まれた場合、ブランドものであればそのまま転売されますし、デザインが古いジュエリーは貴金属と宝石とに分解されて再利用されます。
この時に価格がつくのは金やプラチナなどの貴金属です。
鑑定書がついたダイヤモンドやよほど希少性の高い宝石以外はほとんど価格がつきません。
こうして買取店に持ち込まれたジュエリーの中から再利用に適さなかった宝石だけがたまっていったというわけです。それらの宝石を利用して作られたのが宝石キャッチャーなのですから買取に適さないのは明らかです。
ちなみに宝石単体(裸石・ルースといいます)の買取の場合は最低でも2カラット以上が目安となります。というのも宝石をジュエリーに加工するためには、さらに削ったり磨いたりする必要があるためにある程度の大きさが必要ですし、そこには当然ながら加工料金も発生します。
採算性の面で考えても買取店が買い取らないのは仕方がないところです。
宝石キャッチャーで手に入れた宝石の使い道
ところで宝石キャッチャーで取った宝石にはどのような楽しみ方があるのでしょうか?
個人の観賞用として楽しむ
宝石キャッチャーの宝石は実際に宝石を売買される際に使われるケースごと釣りあげる仕組みになっています。
このケース専用のコレクションボックスも市販されているので様々な宝石をケースごとコレクションするのもいいかもしれません。
ずらりと並んだ宝石は壮観でしょうね。
鉱物・天然石マニアの人に譲る
宝石を宝石としてではなく鉱物として愛好する人も多くいます。
もし知人にそうした人がいるようならプレゼントしてみてはいかがでしょう。
加工してハンドメイド品の素材に使う
世界に一つだけのオリジナル品に本物の宝石を使うというのもいいですね。
ネイルの材料として使う
セレブのように一粒数万円~数十万円の宝石をネイルにつけるのは、相当の勇気(と財力)が必要ですが宝石キャッチャーの宝石であれば安心して利用できます。
子供のおもちゃにする
宝石キャッチャーの宝石を想像力が豊富な子供のおもちゃにするというのも面白いですね。
工作に使ったり、お人形用のアクセサリーにしたり、子供の数だけアイデアがありそうです。
ただし乳幼児の兄弟がいる場合は宝石をうっかり飲み込んでしまったりしないように注意が必要です。
まとめ
いかがでしたか?
ゲーセンの宝石キャッチャーの宝石について見てきました。
一攫千金とまではいかなくても宝探し気分を満足させてくれる楽しいゲーム機であることは間違いなさそうですね。
フリマアプリなどにも宝石キャッチャーの宝石が多数出品されています。
この記事でも述べたように本物の宝石ではありますが価値としては決して高額がつくものではありません。
出品者の自由とはいえかなり高額をつけて売るに出されている場合もありますので、よく調べたうえでご利用になられますように。